ほがらか文庫

ひとりよがりの読書記録

ほがらか文庫007:「台所のおと」幸田文著

少し前に、NHKの朝の連続ドラで放映されていた「ごちそうさん」。

それと、現在も放送中のNHKの番組で「サラメシ」。

ただのグルメ番組ではなくて、“ものがたりのある食事”を知ることで心が和みましたし、

お料理のモチベーションがあがりました。

それで、テレビ番組で“ものがたりのある食事”をテーマにしているのだから、そういう本はきっとあるはず、そう思ってアンテナをはっていました。

 

いくつかの出会いがあったのですが、最近私が選んで読んだ本がこちら↓

写真右側の「台所のおと」幸田文著です。

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その隣にある同じく幸田文著の「木」は、高校時代の恩師が国語の授業で課題にした1冊。当時、恩師の授業が大好きでした。その尊敬する恩師オススメの1冊が「木」でしたので、幸田文の他の著作も読んでみようと思って今回は「台所のおと」を開きました。

 

高校時代っていってももう20年近く前になってしまうのですが、「木」を読んだ印象はちゃんと残っているもので、「台所のおと」を読み始めてまもなく、久々に幸田文の世界観に懐かしさを感じました。

 病床の夫が、台所で料理をする妻の音を日々聞く中で、心の変化を感じ取るものがたり。

「木」もとっても細やかな表現でいて、細くなく、真実を浮き彫りにする強さがあったなあ、と。

 

「台所のおと」は全10編の短編小説です。それぞれに男女の細やかな心の動きが淡々と表現されています。私が、求めていた“ものがたりのある食事”とはちょっと違ったんですが、またそれはこれから探すといたしましょう。

 

一世代前の空気感も現代をまっしぐらに生きる私たちには新鮮に感じられると思います。

2015年、それぞれの家の中ではどのような“おと”が響くのでしょう。

心を研ぎ澄ませてしあわせなおとを響かせたいですね。

 

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