ほがらか文庫

ひとりよがりの読書記録

ほがらか文庫018:「養生訓」貝原益軒著

今年の私のテーマは「養生」と言ってもいいかもしれません。

年頭、メモにこのように書きました。

 

ほがらかに

 

今どんな顔をしているか

今の体調はどうか

心のベクトルはどこに向かっているか

自分を知る

 

そして冬の只中に熱を出して寝込んだ日々に読んだ1冊が、貝原益軒の「養生訓」です。

少し引用してみましょう。

 

養生の術というものは、ひとかどの大道で、小芸ではない。心にかけてその術を勉強しなければ、その道に達しない。その術を知っている人から習得できれば、千金にもかえられない。(中公文庫 P.32)

 

自分の健康の問題を、まったく医者の技術にまかせて、自分の生き方の問題であると思わない。(同 解説P.248)

 

そうか。自分の健康は、学び、考えなければ身につかない。

国民皆保険の制度に頼って、後手の治療だけではいけないよね、とは常々感じていること。

 

誰でも毎日、昼夜のあいだに元気を養ったほうが多かったか、元気をそこなったほうが多かったか、比較してみるとよい。(同P.38)

 

例えば、こうして自分の体と対話してみる。大切だ。

案外、自分のことはよくわかっていないもの。

でも自分のことは自分がいちばんわかりたい。

そうでなければ、健康が保てないもの。

 

さ、今日も体と心と対話しながら、ほがらかに。

 

種を蒔きっぱなしにしていたバジルがなかなか成長しなかったのですが、肥料をやった途端にぐんと伸びました。

私は何に対しても、あまり手を加えることが好きではありません。

ありのままがいいし、本来ありのままで足りているのではないかと考えるからです。

でも、植物と同じように、人間も手入れをして栄養を与えたほうがイキイキすることを、ベランダの小さな双葉に教えてもらいました。

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