ほがらか文庫

ひとりよがりの読書記録

ほがらか文庫044:「日本人はどう住まうべきか?」養老孟司・隈研吾著

京王線高尾山口駅が新しくなってしばらくが経ちましたが、これが隈研吾さんの設計なんですね。

そうと知る前も知った後も、私はそこに足を運んでしばしその建築物を見ています。

たいてい屋根というのは上から下への流れをもって作られるところを、ここの駅の正面は敢えて下から上に向かい、そのベクトルの先には高尾の山並みが続いている。

そのデザインを実は今建設途中のあの新国立競技場にも取り入れている。

そんな話を隈研吾さんご本人から直接伺ってきたのが、この夏の思い出。

 

この隈研吾さんの基調講演があると知って、予習のために読んだのが今日の1冊。

タイトルと言い、お相手が養老孟司さんだと言うから、「読むならまずこれでしょ」という勢いで。

私がぼんやりと考えていることを、ズバズバ言ってくださっていて、興奮して内容を周りに話したら、そのあと2人がこの本を読んでくれた。

 

そうね、住宅購入を考えている人は決める前に読むといいかも。

まず住宅ローンの歴史を知れます。

以前から、身の丈に合わない借金を生涯背負うような住宅の買い方に違和感をもっていた私は、この本を読んですっきりしました。

この違和感は間違っていなかったな、ということ。

 

それと超高齢化社会の日本において「どう住まうべきか」はとても示唆深い。

また、そもそも住居の役割って?というところにも触れられているし、東日本大震災を建築家の視点から語り合っているところも、日本人なら誰でも興味があるでしょう。

 

とりあえず東京オリンピックの予習ということで、いかがでしょうか。

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