ほがらか文庫

ひとりよがりの読書記録

ほがらか文庫049:「蝶が飛ぶ 葉っぱが飛ぶ」河井寛次郎著

夏から秋へ

季節の変わり目の楽しみは衣替え。

半年ほど仕事もせず、ラフな格好をしていたので、少し気持ちを引き締めてキチンと装いたいと思っている。

そんな考えから、用もあって、先日オーダーメイドのスーツを注文してきた。

私の体に合わせた寸法のジャケットとパンツは仕上がりが楽しみだ。

もちろんそれはハンドメイドではなく機械が仕立てていく。

 

作陶家にもかかわらず、河井寛次郎は機械から生み出されるモノを否定していない。そのことに驚いた。

彼曰く、機械を作ったのは人間なのだから、と。

そんなにあっさりと機械を肯定的に捉えられると、返ってこちらの力が抜けてしまう。

暮らしから自ずと発生してきた民藝品ならば、暮らしの道具を作り出す機械も民藝品になりうるのだろうか。

手間暇かけて作られる諸国の民藝品を集めることがひとつの楽しみでもあるが、機械で作られたモノをどのように捉えるかは、私に与えられた問題提起である。

 

作品も素晴らしいが、紡がれた言葉の数々も、生きること、暮らすことに力強くアプローチしている。

とても感銘したので、現在このブログの副題に置いてある言葉は、この本から引用した。

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