ほがらか文庫048:「おらおらでひとりいぐも」若竹千佐子著
国語というのは、自分の気持ちや考えを言葉にする力をつけるための教科なのかもしれない。
と、作文や読書に勤しむ夏休みの子どもたちに接して思った。
「言葉にできたときにはその問題は解決している」とどこかに誰かが書いていたことを思い出す。
作文に悪戦苦闘しているのは子どもだけではない。
大人だって、いつも探している。
自分の言葉を。
これから行く道を。
だから、わたしは本を読む。
そして文章を書く。
ただ、家の中で座ってばかりいては言葉は腑に落ちない。堂々巡りすることが多い。
重い身体をえいっと持ち上げて、外に出よう。
そして、ひとりで歩こう。
流行りの本は読まない立ちへそ曲がりの私が、老いを描いたテーマと、著者が最年長で受賞した作品で話題なったという、2つのフックでこの本を読んだ。