ほがらか文庫012 : 「星の王子さま」サン=テグジュペリ著
今日で読むのは何度目だったでしょうか。
ほがらか文庫027:「これからの10年で成長するリーディング業界を予測するルール」池上浩一著
おまけの緒:紙の本から何かが出ていると思う
妙なタイトルなんですけど。
このところ、自宅のリビングに本棚を設置するかどうか考えています。
私は整理収納アドバイザー2級を持つ程度に、片付けなどに興味があり、それらに関連することについてはもう5年以上前から、いろいろ考えてきています。
必要なモノ、自分を幸せにしてくれるものだけを持つ暮らしをベースにして、なるべく持たない暮らしを目指してきました。そのことは以前に、書きました。
ほがらか文庫005:「持たない暮らし」下重暁子著 - ほがらか文庫
その考えをもとに、所持していた本もだいぶ手放してきましたし、近年は電子書籍も普及したので、それはそれは歓迎していました。
そういう変化に伴って、巷では町の書店の危機なども時折話題になっています。
でもここ数日、はっきり感じたことがあります。
それは、「私は本に囲まれた空間にいることに心地よさを感じる」ということです。
どうしても「読書好き」と名乗る自分がしっくりこなくて、そして、世の中にたくさんいらっしゃる読書好き、または読書家の方々と同じ土俵にあがるのが申し訳ないように感じていました。
もちろん読書は嫌いではありません。生活の一部です。
でももっと好きなのは、本から出ている、人間の英知の塊のような、ほとばしるエネルギーのような、神聖な何かなのだと思います。
私が学生時代に初めて選んだアルバイトは書店でした。
町の図書館にはもうずっとお世話になってますし、今や大学図書館を学生さん以上に活用させていただいてます。
それから、すっきりした部屋が好きな反面、たとえば、井の頭のジブリ美術館で再現されている、あのアニメたちが誕生する部屋に積まれた、いや積みきれないほどの膨大な本があるあの空間にも心地よさというかそれ以上の良さを感じます。
白洲正子さんの本棚も、あのお部屋の空間すべてが好きです。
それは良質の本から出ている何かに導かれた結果なのかもしれません。
それで、我が家の本棚の話ですけれど、持たない暮らしを改めて、良質の本は持つ暮らしに変更しようと思っています。そして、その素晴らしい蔵書たちが誰でもいつでも目に触れられる場所に置けるように、気まぐれに本棚を作っていけたらいいなと思っています。
大事なことは、そのすべてが良質の本であるかどうかということです。
それがほがらか文庫の作る空間でありたいと思います。
ほがらか文庫011 :「たしなみについて」白洲正子著
今日は祝日。いかがお過ごしだったでしょうか。
私は少し足を伸ばして白洲正子さんが長く住まわれていた、町田にある武相荘を訪ねてきました。
今年の初めに、白洲正子さんの著作である「たしなみについて」を読み、先週末にNHKオンデマンドを利用して、「ドラマスペシャル 白洲次郎 第1回」を見まして、ついにおふたりの空気を感じることができるご自宅まで行ってまいりました。
そこは、ご著作や映像からでは感じ取ることのできない、おふたりの生き方が再現された空間でした。
想像より質素な佇まい。
しかし、その中におふたりが暮らしを存分に楽しまれたであろう品々ばかりが、それぞれの存在感と空気感を保って今もそこにありました。
今となっては、あのようなしつらえも一見珍しくないように感じるかもしれませんが、明治生まれのおふたりの住まいであったことを考えれば、それは半世紀以上先行くセンスの持ち主であったことは明らかです。
「疎開」という言葉が使われ始める前にすでに、この町田に居を移したということ自体がおふたりの先見の明を証明しています。
「たしなみについて」の話をいたしましょう。
私がとりわけ感銘した文章を引用します。
「ほんとの所、人は皆有閑であるべきです。ひまがなくては出来ない事は沢山有り、閑をつくるのは褒むべきであるとさえ思います。」
「およそ世の中に、型にはまる、という事位理想的なことはありません。何でも型にはめさえすれば、間違いはおこり得ないのです。又、型にはまらなければ、型を破ることも出来ないのです。」
私はこの本を読み終わったときに、twitterに以下の感想を投稿しました。
白洲正子さんはクリスチャンでも仏教徒でもないと、その本の中で言われてましたが、何か他の信仰をもっていらっしゃったのでしょうか。そういう宗派にはまらない何か信仰をもっていらっしゃったのでしょうか。何かを強く信じていなければ、あのような人間の深いことは語れない気がしました。
読みたい方がいらっしゃいましたらメールにて購入希望の旨ご連絡ください。
折り返し、連絡いたします。
hogarakabooks@outlook.com
※在庫なし(2019/9更新)
またご希望がありましたら、旧白洲邸武相荘のパンフレットと使用済み入館券、それと記念スタンプを押したペーパー(以下の写真参照)をセットにしてさしあげます。
今日は、1冊の本との出会いからステキな休日を過ごさせていただきました。
おまけの緒:聞く読書~Audibleを使って
ほがらか文庫010:「松浦弥太郎の新しいお金術」松浦弥太郎著
2月のはじめ
節分と立春
勢いよく始まった2015年。
このあたりで少し丁寧にお金さんと向き合ってみるものいいかもしれません。
私はここ数年、手帳はほぼ日WEEKSを愛用しています。
それを作った糸井重里さんのことを知りたいと思って、去年2冊ほど対談集を読みました。
そのうちのひとつが、
「お金をちゃんと考えることから逃げまわっていたぼくらへ」 (PHP文庫)
タイトルからも連想できるように、この本では小手先の節約術やお金儲け術を披露しているのではなく、人間にとって「お金」とは何かという切り口で展開される深い内容です。
実は、私たち「お金」のことよくわかってないよね、ってところから対談がはじまります。
私にとっての「お金」とは?
あなたにとっての「お金」とは?
案外、ちゃんと向き合うことしてないですよね。
それでもう1冊手に取ったのが、「松浦弥太郎の新しいお金術」でした。
「お金は友だち」という新しい関係を提案しています。
お金さんと仲良くしていますか?
私はこの本を読んでから、お金さんを使うときには、
「このことはお金さんも喜んでくれるにちがいない」
と、自分に確認しながら支払うようになりました。
あと、お金さんそのものも、放り出したり、置きっぱなしにしたりしないで、大切に扱うように心がけるようになりました。
そして、松浦弥太郎さんにならって、「お金さん」と呼ぶようにもしてみました。
まだまだ、お金さんとの関係は未熟ですが、これから一緒に成長したいです。
「お金さんないって言わない」
私が心がけているベクトルのひとつです。
読みたい方がいらっしゃいましたら
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折り返し、連絡いたします。
hogarakabooks@outlook.com
※在庫なし(2019/9更新)
ほがらか文庫009:「 I Am Malala 」(英語版)Malala Yousafzai著
今日は満を持して、洋書をほがらか文庫に並べます。
「 I Am Malala 」(英語版)
誰でもそうだと思いますけど、私は理不尽な環境に心をかきむしられます。
だから、そういう悲惨なことが日々世界のどこかに存在していることは知っていながらも、目をそらしてきました。
Malalaの存在を知ったのは、BBCnewsです。
少女が銃弾に倒れたこと。
ノーベル賞の候補にあがったこと。
大見出しはわかっても、なぜそうなったのかがよくわからなかったですし、
そして知りたいと思っていました。
ある日、大学図書館に立ち寄ったら、ノーベル賞受賞者コーナーが設置されていて、
この本が置いてありました。
「え?誰も借りてないの?できれば学生さんに読んで欲しいなあ。」と、
その棚の前をしばらく行ったり来たり・・・
でもMalalaがこっちみてるから、代表して私が読みましょう。
そんな出会いが昨年ありました。
↓読み始めた時の思いを綴った文章を抜粋します
彼女が育った土地のこと。
女の子の誕生が歓迎されなかったり、
他国の戦争のために自分の国が巻き込まれたり、
ゴミの山から拾ったモノを売るこどもたちがいたり、
女性だけでは外出することさえ許されない。
彼女の綴る世界(しかも現実にある!)が、
私の生きてきた、そして今いる世界と
あまりにも違い、みるみる本の中に吸い込まれていきます。
でもこれ、日本語に訳されている本だったら、
こんなに引き込まれる前に、私は読むことを止めると思います。
彼女の生きる世界が理不尽すぎて私には耐えられないから。
でも10代のマララの目線で書かれているので、
不思議と暗さを感じません。
たくさんの希望を持って生きているのだと思います。
この本を読み終わってから、私の心は少しだけ理不尽で悲惨な世界に目が向けられるようになりました。
なぜこうなってしまったのか、これからどうしたら良いのか、知りたいし考えたいと思えるようになりました。
ちっぽけな私ができること、アクションは起こせなくても、考え続けるとこだと思います。そして祈ることだと思います。こういうことこそ祈るべきことなのだと思います。
ともあれ、この勇気ある少女のメッセージを英語で読んでみませんか?
洋書は1冊読みきると、自信がつきます。
英語を学んでいる方に特におすすめです。